20代の後半に自分で決めて臨床を離れ、産業医の道を志した。
今では産業医/研修講師/心理カウンセラーとして、たくさんの人から評価してもらい、充分、社会に貢献できていると感じられるにもかかわらず、臨床をやっていないことに長らく劣等感を持っていた。
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数年前から医師会での研修会を依頼されるようになり、最初は「私でいいの?」という思いに押しつぶされそうだった。
その度に、自分に問い掛けた。「私はどうしたいの?」
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本来の自分を思いだして気質の輝きを取り戻す。
自分が自分のままでいていいと感じられる。
自分らしくあっていいと感じられる。
自分のままで世界でリラックスしていられる。
みんなが、こんな風に感じて生きていけたら幸せだと思うんだ。
これが私の思う自己受容。
だれもが自己受容できるように、自分のままでいていいのだと感じられるように、人々の幸せづくりのお手伝いをしたいのだ。
私の様々な活動はすべてこの思いが源になっている。
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何度もセッションを受けて自分の中の劣等感と向き合い、その度に自分を信じて自分の道を進むことを選択してきた。
そのうちに私の研修を受けてくださった臨床の先生から「当院でも研修をして欲しい」と言ってもらえる機会が増えてきた。
直接、患者さんとかかわることはなくなったけれど、患者さんを癒やす医療者の皆さんを癒やす、というのが自分の役割なのかもしれないと思えるようになってきた。
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ときに立ち止まりながらも自分の信じる道を進んできてよかった。
これからも迷いながらも前に進もう。