5年前、私は子どもたちの小学校で初めての女性PTA会長になりました。
3年間、会計や会計監査を担当し、本部役員となって4年目のことでした。
これまでPTA会長は男性という暗黙のルールがありましたが、なり手がいない中で本部メンバーに背中を押され、引き受けることになりました。
5年前と言えばコロナの流行が始まった2020年です。
総会は初めてのWEB開催となり、新役員メンバーの承認もオンラインで行われました。
その結果、ほとんどの人が賛成してくれる中、新役員メンバーに対して「反対3」という数字が目に入りました。
反対の3人のうち1人はすべての議案に反対、残りの2人は名前を見ても知らない方でした。
新役員候補の誰について反対かまではわからないのですが、この数字を見たとき、ふと昔の自分ならどんなふうに受け止めていただろうと考えました。
妄想にとらわれていた頃
以前の私なら、こんな思考が一瞬で駆け巡っていたかもしれません。

新役員候補に反対の人が3人“も”いる

誰について反対なんだろ?

きっと私が会長になるのがイヤなんだ

初の女性会長だから?

私、どこかで失礼なことした?

いくら皆に背中を押されたからと言って目立つことなんてするんじゃなかった

きっとこの反対回答は私に対するNOなんだ

会長になんてなるんじゃなかった
このように瞬時に「反対3」という数字に意味づけをして、自己否定の妄想でいっぱいになっていたと思います。
自己否定の妄想力は、
事実とは全く関係なく、
頭の中の思考だけでこれだけ
自分いじめをする
のですからすさまじいものですね。
実際に、アドラー心理学を学ぶ前の私はいつもネガティブな妄想をして悶々としていました。
私自身は自己肯定感が高いほうだったと自覚していますし、傍から見ても自信満々な人に見えていたことでしょう。
しかし、自己肯定感の高さは、自己否定感の裏返しと言えるのです。
過去の私は、条件付きで自分を肯定していたので、「うまくやれている自分」「完璧な自分」から外れると、一気に自己否定状態に陥っていました。
自己受容を学んで
自己肯定感が高い人は、容易に自己否定をする傾向にあります。
私たちが目指したいのは自己受容です。
自己受容については、「ミレイ先生のアドラー流勇気づけメンタルヘルスサポート: 産業保健スタッフの悩みを解決! / 20の事例&イラストでかかわり方がわかる」に詳しく書いています。
20年以上自己探求をしてきて、以前よりはずっと自己受容できるようになり、この時は先ほど書いたような妄想は起こりませんでした。

3人の方が反対したんだな

ひとりはすべての議案に反対しているな

残りの2人は知らない人だし、ボタンの押し間違いかもしれない

何か具体的な問題があるなら、きっと伝えてくれるだろう

ほとんどの人が賛成してくれてよかった
妄想で自分をいじめることをやめると、驚くほど生きやすくなります。
以前は、何かあるたびに「きっと自分のせいだ」と悩んでいましたが、今は「目の前の事実を見る」ことができるようになりました。
自己探求してきてよかったなってホントに思います。
自己受容は一人ではできない
自己受容を深めることで、自分を責めることがなくなり、楽に生きられるようなります。
でも、自己探求はひとりではなかなか進められません。
私自身もたくさんのサポートを受けながらここまできました。
「もっと自分を知りたい」「自己受容を深めたい」と興味があれば、6月からLive My Truth:LMTスクール~自己受容の学校~6期を開講しますので、一緒に学びましょう。
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今日も自分を大切に🍀
支援職のセルフケアをサポートする産業医・公認心理師の上谷実礼でした。