【研修レポート】「普通に生きるだけでもしんどい」現代社会の労働者の生きづらさを読み解く

今回は、先日、千葉県産業保健総合支援セミナーでお伝えした、初公開セミナー「労働者が抱える生きづらさを考える」についての報告です。

今回ご参加くださった方々は、単位取得目的や、「ミレイ先生のセミナーだから」という方がいらっしゃれば、自身も生きづらさを感じていたから、支援職としての関わりの中で社員の生きづらさを感じていたからという方など、「生きづらさ」という言葉に惹かれて参加される方もいらっしゃいました。

みなさんは、「労働者が抱える生きづらさ」と聞いて何を思い浮かべますか

「生きづらさ」という言葉は、もともとは特定の人々のものだとされてきました。

現在では「生きづらさ」は特定の事情がある人だけでなく、「普通の人」の中にも拡がってきています

私自身も長年、「生きづらさ」を感じてきました。

「生きづらさ」の一つは、原因のわからないメンタル不調と言い換えられるかもしれません。

メンタル不調というと、個人の問題とされがちです。

しかし、今回のセミナーでは、「生きづらさ」を現代の社会構造の視点から読み解きました。

私たちは人間である前に、動物です。

現代の社会構造には、「動物である人間」にとっては普通に生きているだけでもしんどいことがたくさんあります。

しかし、多くの人が現代社会で生きていくために、自分を抑圧し、社会に過剰適応しています。

これが「生きづらさ」として現れてくるのです。

つまり、「生きづらさ」は「自分らしく生きようとする力」なのです。

体が、自分をすり減らす生き方をしていることを教えてくれていることに気がつくことができれば、本当は自分がどうしたいのかを選択できるようになります。

ありのままの自分で人とつながり、社会の中で自分らしく生きられる人が一人でも増えるといいなと思います。

今回のセミナーにご参加くださった皆様、千葉産保セミナーのスタッフの皆様、ありがとうございました。

最後に、ご参加された方々からの感想の一部を紹介します。

  • 気づきは大切だとわかってはいたものの、具体的な気づきのためのレッスンがわかりやすかった
  • 過剰適応に気づいて、境界線を引いて、選択していく。ありのままの自分で、個性を出して、頑張らなくてもいい成果が出せるように戦略的に生きるということ。本当にこれができるようになれば、周りの人も、自分も、もっとハッピーな人生になると気づいた
  • 「気づきの3領域」「バウンダリー」のワーク。これは良いなと思いました
  • 自分が自己一致で来ていないことに講義とグループセッションを通して気づき、グループの皆様が受け止めてくれたことが「自己一致する体験」になりました。グループの皆様にも感謝です。
  • 普通に生きているだけですごい
  • 相談者の方に対してより生きづらさを感じる部分に寄り添えるように対応していきたい
  • まずはよりよい生きやすさのために自分の感覚、感情について気づいていこうと思います
  • 仕事でも私生活でも、自身の内と外は一致しているのか、今自分がどう感じてどう考えているのかを一歩引いて考える習慣をつけたいです
  • いつも素晴らしいセミナーをありがとうございます。疲れていたのですが元気が出ました。次回を楽しみにしています。
  • とっても楽しい講義をありがとうございました。
  • 眠くならず、集中して聞くことができました!楽しかったです。他の参加者との意見交換も大変貴重でした。支援職として自分も楽に、相手も楽になると良いと思います。