「自己受容って、頑張らなくなること?成長しなくていいってこと?」
「今のままの自分を認めたら成長しないんじゃないですか?」
研修や講座で自己受容の話をすると、こんな質問をよくいただきます。
特に、頑張り屋さんや社会的地位の高い方々から聞かれることが多いです。
かつての私も、まさに同じ疑問を持っていました。
自己受容とは、「ありのままの自分を受け入れてO.K.を出すこと」
そう聞くと、「今のままでいいなら、努力しなくなってしまうのでは?」と思われるかもしれませんね。
自己受容のスタートは、自分責めをやめること
不完全な自分を受け入れるとは、欠点やふがいなさを認めながらも、自分にダメ出しをせず、感情的にとがめないこと。
つまり、「私はダメだ…」と責めるのをやめることです。
私自身、かつては
「家のこともしなきゃ」
「お金も稼がなきゃ」
「仕事もバリバリ頑張っている風じゃきゃ」
「いつもキレイなママでいなきゃ」
「ミレイ”先生”なんだからお手本にならなきゃ」
「できる人だと思われなきゃ」
と、実現不可能な高い目標を自分に課していました。
その結果、「できない自分」にイライラし、のんびりすることすら罪悪感を感じて自分を責める日々。
でも、自分自身と向き合い続けてきて気づいたんです。
夫をはじめ、誰からもあるべき姿を期待されたり、押し付けられたりしてなどなく、
「私は勝手に高すぎる目標を立て、それを達成できない自分を責めていただけなんだ」と。
そこで、非現実的な目標を見直し、現実的なものに設定し直して、生き方を変えることにしました。
すると、完璧でない自分を責めなくなり、生きていくことがぐっとラクになりました。
自己受容すると、むしろ成長が加速する
面白いことに、自己受容が進むと「頑張らなきゃ!」と気負わなくても、自分の好きなことには無理をせず取り組めるようになりました。
「あんな風になりたいな」と目標を持つこと自体は良いことですが、
一方で目標をもつことが「今のままの自分ではダメだ」というジャッジにつながると、苦しくなります。
たとえば、
「もっと頑張らなきゃ!」と自分を叱咤激励する
でも、なかなか成果が出ない
さらに「やっぱり自分はダメだ」と落ち込む
こんな負のループに陥ってしまうんですね。
実は、この状態は「ブレーキを踏みながらアクセルを踏んでいる」のと同じ。
エネルギーを無駄に消耗し、前に進みにくくなります。
では、一度ブレーキを踏むのをやめるとどうなるか?
驚くほどほどスムーズに進めるようになるんです!
ありのままの自分を受け入れることから始めよう
「自己受容 = 成長を止めること」ではなく、「自己受容 = 無駄なブレーキを外すこと」。
そう考えてみてください。
自己受容すると、成長は自然と起こってくるものなんです。
自己受容は、すぐにできるようになるものではなく、行きつ戻りつしながら進む“おけいこごと”のようなもの。
私も実際に自己受容して、生き方を変えるのには何年も時間がかかりました。
でも、あきらめずに続けていれば、いつか必ず「今のままの自分でいいな♪」と思える日がやってきます。
「なんだかエネルギーの無駄遣いをしているかも…」と感じたら、一度立ち止まってみませんか?
また、2025年6月からはLMTスクール~自己一致の学校~6期を開講します。
一緒におけいこしましょう♪
今日も自分を大切に🍀
支援職のセルフケアをサポートする産業医・公認心理師の上谷実礼でした。