コロナが怖いなら、そろそろ本気でストレスに向き合った方がいいと思う

こんにちは、上谷実礼です。

私はFacebookで立ち上がっているグループ「対COVID-19医療者グループ」のメンバーなのですが、

1ヶ月ほど前から、コロナの画像所見(胸部レントゲンやCT画像など)や検査データなどは、

肺実質の炎症というよりは血管炎の所見に合致しているように見える、という指摘がありました。

興味深いなと感じて皆さんの議論を眺めていました。

最近になって、新型コロナは全身の血管に炎症を起こすという記事も出始めてきました。

高齢者や基礎疾患のある人は重症化しやすいと言われていますが、

ここでいう基礎疾患とは高血圧、心臓病、糖尿病、腎臓病などの主に血管系に関わる病気のことです。

高血圧や心臓病は分かりやすいと思いますが、糖尿病は全身の特に細い動脈を痛めます。

目の動脈が痛むと糖尿病性盲目症⇒悪化すると失明します。

腎臓は実は血管でできた臓器です。

糖尿病で腎臓の血管が痛むと慢性腎不全⇒悪化すると人工透析が必要になります。

ちなみに高血圧が続くと腎臓を痛めますし、腎臓が原因で血圧が高くなることもあります。

上記の臓器、病気は密接につながっている訳です。

本題に戻ります。

これらの基礎疾患のベースには生活習慣が影響しており、一般的に生活習慣病と言われています。

そして生活習慣病のベースには肥満が存在していることが多いのも有名なことだと思います。

健康に悪い生活習慣とは食べすぎ、糖質過多の食事、塩分の摂りすぎ、過度の飲酒、喫煙、運動不足、睡眠不足などがあります。

私は保健指導を専門としており、生活習慣病、生活習慣病予備軍の方5,000人以上に会ってきました。

キャリアのかなり初期の頃から、現在の生活習慣が続くと将来、怖い病気になりますよ~と脅し、「やせてください」「運動してください」「タバコをやめてください」「お酒を控えてください」などと伝えることの無意味さを痛感してきました。

自分自身の経験としても思いますが、これらのいわゆる適切ではない生活習慣は病気の原因であると同時に、結果でもあるのです。

なんの結果かというと、“ストレス”です。

ストレスに対処してなんとか生き延びるために選択した“自己治療”が、適切ではない生活習慣なのです。

ですから、生活習慣病の患者さんに「今の生活習慣を変えて下さい」というのは大きな間違いなのです。

患者さんに伝えるべきは「ストレスに対処して生き延びるために今の生活習慣を選択されたのですね。よくここまで生き延びられましたね! がんばって来られたのですね!」なのです。

その他にも、お酒にもタバコにもアクセスしやすい状況を作っておいて、飲み過ぎたり吸い過ぎたりする方が悪い、みたいに個人に責任を押しつける社会の方が問題だと思います。

生活習慣病という考え方や現在の保健指導は何かおかしい、という思いから書いたのがこの本です。
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でね、ホントに言いたいのはここからなのですが(えっ!? まだ本題ではなかったのw)、

皆さん、“ストレス”の本体ってなんだと思います?

コロナで多くの人が解放された満員電車の長時間通勤

過重労働

パワハラ上司

経済問題

理解のない配偶者(笑

子どものお受験

義実家との関わり

などなど、ストレスの原因はいくつも思いつくかもしれません。

でもね、私の考えですが、これらの多くのストレスの原因の一番根っこにあるのは

自分の感情を抑えていること

自分が感じることにいい悪いとジャッジしていること

立場や役割で生きること

言いたいことを言わないでいること

本音で生きていないこと

ありのままの自分でいいと思えていないこと

自分には価値があると感じられないこと

自分を100%出さずにガマンしていること

自分を大切にできていないこと

本来の自分らしさから離れていること

○○でなくてはならない、○○であるべきという思い込み

だと思うのです。

だってね、批判を恐れずに言うと、

自分が自分として生きることを大切にしていて、

自分の言いたいことを言って、

人からどう思われるかではなく本来の自分として生きている人は

そもそも上に書いたようなストレスを感じる状況に遭遇しないのです。

私はこれまで産業医として10,000人以上の人と面談してきました。

うつ病などのメンタル不調になる人、生活習慣病の人はほぼ全員が、

自分が感じていることがよく分からなくて

自分の本音を言ってはいけないと思っていて

立場や役割で生きていて

自分の立場でこんなこと思ってはいけない、などと常に自分で自分を検閲していて

自分なんてたいしたことないと自分を卑下していて

自分はダメだと自己否定していて

たくさんの思い込みにしばられているのです。

私は「はたらく人にこころの学びを」をスローガンに活動していますが、

ここで言っているこころの学びとは、なにかの学問を学ぶということではなくて、

自分自身について知る、ということなんです。

自分が感じないようにしてきた感情や

自分をがんじがらめにしているたくさんの思い込みなどに気づき、

今のままの自分にOKを出す、

つまり自己受容、自己信頼できるようになることで

いわゆるストレスから解放され、

生活習慣病とは無縁の生き方ができるようになるのです。

まとめます。

現在、世界全体が翻弄されている新型コロナウイルスですが

重症化しやすい人は高齢者と血管系の基礎疾患のある人です。

血管系の病気はほとんどが生活習慣病です。

生活習慣病のベースにはストレスがあります。

ストレスの要因は自分の感情に気づかないこと、感情を抑えること、言いたいことを言わないでいること、100%自分を出さないこと、自分を否定していること、たくさんの思い込みにしばられていること、本来の自分としてではなく立場や役割で生きること、自分を大切にしないことなどなどです。

ですから、こころの学びが、自分について知ることがコロナを重症化させないためにも役に立つのです。

でもね、長らく自分から離れて自分を否定して生きている人

つまり少し前までの私のような人には、生き方を変えるのは簡単ではありません。

立場や役割から離れて自分自身でいられる安心安全な場で仲間と学ぶことが必要なのです。

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