保健指導の本を書こうと考えたのは…

ウエタニミレイです。

私のお仕事の専門は産業保健・労働衛生です。

業務の中で「保健指導」ということをします。

「保健指導」とは簡単に言うと、
健康診断や人間ドックの後に医師や保健師さんから
「今の生活習慣を続けると将来的にこんな病気になる可能性がありますよ」とか
「もう少し体重を落とすと肝機能が改善すると思われますよ」とか
「タバコを吸うと肺ガンのリスクが高まるだけでなく、他のガン血管の病気になるリスクも高まるので禁煙した方がいいですよ」とか
「忙しい日常の中でできるだけ身体を動かすためにエスカレーターではなく階段を使いましょう」などと
説明を受けたり、アドバイスを受けたりする面談のことです。

皆さんも経験がありますか?

肺ガン、大腸ガンなどガンの一部や糖尿病、命に関わるような脳や心臓の病気のほとんどに日常の生活習慣が関係します。

ですから、若かりし頃の私は丁寧な保健指導を行って
より好ましい生活習慣を選択する人が増えれば
将来的な病気のリスクが下がるだけでなく
健康寿命も延びて、医療費の削減にもつながるしメリットばかりだから、
保健指導を通して病気を予防することは病気を治療するのと同じかそれ以上に大切で、
保健指導をがっつり行うことはいいことだと単純に考えていました。

…けれども話はそんなに単純ではなかったのです。

たしかに、、より好ましい生活習慣を選択して
病気を予防し、イキイキと健康的な生活を送ることは「正しい」ことかもしれません。

けれども、人は必ずしも「正しい」ことを選択するとは限りませんし、
場合によっては色々な条件から「正しい」ことが選択できないこともあるでしょう。

また、時に正しさは人を傷つけます。
正しさを突きつけられると心が苦しくなる時だってあります。

そして何よりも大切な事実があります。

それは、
「他人は変えられない」
ということです。

中には素直に医師や保健師のアドバイスを取り入れる人もおられますが、
ほぼ初対面に近いような他人(医療職のことです)から正論を突きつけられて、
「より好ましい生活習慣を選択しましょう!」と言われても
「どうしてあなたにそんなこと言われなきゃいけないんですか?」という気持ちになる人も珍しくありません。

正直に言うと、私自身が他の人から言われたことを素直に聞くタイプではありません…。

面談の最中は、「そうですよね~、やっぱり塩分は控えた方がいいですよね~」とかにこやかに応答しながら、
面談が終わって帰りの道中で、どうしてもこってりラーメンが食べたいと思えば
面談で「指導」されたことなんてすっかり忘れて、ラーメンを食べて帰ると思います。
(実際には私はそれほどラーメンは好きではありませんが)

他でもない自分自身がこんなに素直ではないのに、
「保健指導」という形で他人の生活習慣に介入して、
他人をコントロールすることって
行政や教科書が言うほど簡単ではないと気づいたのは
真剣に保健指導をしはじめてからまもなくでした…。

つづきます!

それでは皆さん、ごきげんよう\(^O^)/

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