令和6年11月16日(土)、千葉県教育会館にて、支援職の皆様が直面する困難に寄り添い、より持続可能な支援活動を目指すために『対応困難な相談への対処法―自分をすり減らさないで持続可能な支援職であるために―』というテーマで千葉県職員の保健師の皆さんにお話ししてきました。
昨年度の開催に続き、リピートでご依頼いただきました。講演では「バウンダリー(境界線)」を中心テーマに、バウンダリーの定義と役割、健全なバウンダリーと不健全なバウンダリー、バウンダリーの引き方など、“支援職が自身を大切にしながら相談者に適切に寄り添う”ための方法や、支援職に必須のスキルである傾聴で大切にすることをお伝えし、受講者同士で傾聴のレッスンの時間やグループシェアの時間をとりました。
直接顔を合わせて学び合うことで、他の受講者との交流から新たな気づきも得られ、受講者同士のつながりも深まった様子でした。
受講者の声を一部ご紹介します。
忙しさを理由に、自分の気持ちや自分のことを考えることをおろそかにしていた。面倒に感じることもあるが、自分を大切にしてこそ相手とも向き合えることを学んだので、講義で習ったことを実践してみようと思う。
仕事の中での責任の範囲を明確にすることで、自分を消耗しすぎずに⾧期的に働いていきたいと思う。
傾聴のレッスンで少し話をしただけですっきりしたので、相手の気持ちを大切にして傾聴することが力になることが改めてわかり、保健師として対象者の方に実施しようと思った。
傾聴のレッスンを体験して、相談者の話を聞くことよりも、気の利いたことを言うかに気を使っていたかに気付いた。今後は沈黙の時間も怖がらずに相談者の話を落ち着いて聞きたい。
バウンダリーを意識して引くことを実践していきたい。
バウンダリーの考え方が支援していく上で、また、自身を疲弊させないために大変有効であることを考える機会になった。
バウンダリーを理解することは支援だけでなく普段の生活でのコミュニケーションにも良い影響があると思った。
今後は自分や相手のバウンダリーを意識することで、お互いに心地よく過ごせるようにしていきたいと思った。
先生の温かい助言でたくさんの元気をいただけた。
受講者された方々の感想から、今回の研修が役立ったのだなと感じられ、感慨深い思いでいっぱいです。
今回の研修を通じて、「適切なバウンダリーを引くこと」が、持続可能な支援職であるために重要であると改めて実感しました。この学びは、職場や家庭などのあらゆる人間関係においても活用できるものであり、それぞれの日常生活で役立つであろうと期待します。
2025年も、各地の支援職の皆さんが自分をすり減らさずに持続可能な働き方をするためのお話をお伝えしていきます!