新刊『心を病む力 ― 生きづらさから始める人生の再構築』が、
FMおだわらさん・調布FMさんの番組『羽田徹のキキミミ図書館』で紹介されました。
出演してくださったのは、担当編集者の東洋経済新報社・齋藤宏軌さんです。
編集者の目から見た『心を病む力』
齋藤さんは、これまで外資系シリーズなどビジネス書を中心に150冊以上を手がけてこられた編集者。
そんな齋藤さんが、番組の中で『心を病む力』についてこう語ってくださいました。
著者の上谷さんは産業医あるいはカウンセラーとして活躍されていますが、
自身もかつては仕事に行けないほどの適応障害を体験したことがある方です。
そうした当事者としての経験と、
専門家としての最新の心理学や神経学の知見を融合させて、
“生きづらさ”を感じたり、心を病まれている方に向け、
その仕組みやどう抜け出すかを具体的に示してくれるのがこの本です。
本書で伝えたい「2つのステップ」
齋藤さんは番組の中で、本書の内容をとても分かりやすくまとめてくださいました。
●ステップ1 見失った自分を取り戻す
生きづらさの根っこには、「本来の自分」を見失っていることがある。
「できる上司」や「優しい母」など理想を追い求めること自体は悪くないけれど、
「頑張りすぎ」「合わせすぎ」てしまう
――いわゆる過剰適応の状態に気づくことが第一歩です。
●ステップ2 自分らしさを保ちながら社会と関わる
次に大切なのは、バウンダリー(境界線) を意識すること。
バウンダリーは自分の価値観や大切なものを守るための線です。
これを強く引きすぎれば人と距離ができて孤立し、
弱く引きすぎれば人の言うことを聞きすぎて疲れてしまう。
自分の価値観を守りながら、社会との新しい関係性を築いていく。
その「ちょうどいい関わり方」を探すことが、
再び自分らしく生きるカギになります。
このように本書では「適応障害」や「バウンダリー」を解説しながら、
自分を取り戻して、社会との関係を再構築していくための具体的な方法を紹介しています。
サカナクションの「アイデンティティ」
番組の最後には出演者が曲のリクエストをするコーナーがあり、
齋藤さんがリクエストされたのがサカナクションの「アイデンティティ」でした。
ラジオ番組の取材を受けるにあたり、1曲リクエストできると聞いて、
齋藤さんにこの曲を選んで欲しいと私からお願いしました。
私がサカナクションの大ファンであることは、
以前からご存じの方も多いと思いますが、
なんと齋藤さんも「アイデンティティ」はよく聴きますとのこと。
この曲は、自分らしさを失って心が悲鳴を上げる――そんなテーマが本書とも共通していると齋藤さんの言葉で紹介してくれました。
多くの生きづらさを感じている人が、
自分らしさに気づき、
生きづらさから抜け出してほしい。
——そういう思いを込めてリクエストさせてほしい。
そうおっしゃっていたことが印象に残り、
なんだかとてもあたたかい気持ちになりました。
さいごに
「生きづらさ」は誰にでも起こりうることです。
そして、それを感じられるのは“よりよく生きようとする力”の表れでもあります。
ラジオでのご紹介を通して、一人でも多くの方に『心を病む力』が届き、
「ありのままの自分で、人とつながり、社会の中で自分らしく生きる」人が増えていけば嬉しいです。
FMおだわらさん・調布FMさん、
ご紹介くださった齋藤さん、
聴いてくださった皆様、
ありがとうございました🍀