ストレスチェック制度が始まってから、今年で10年になります。
この10年で、高ストレス者への面接指導の取り組みは、多くの事業所で整備されてきているようです。
一方で、集団分析結果を有効に活用できていないという事業所は少なくありません。
今回は、産業医として関わっている公的機関で、「ストレスチェックの集団分析」をテーマに講演をさせていただきました。
レクチャー「数字の裏にある“職場のSOS”を読み解く」
ストレスチェックの集団分析は、数値を並べただけでは意味が見えてきません。
たとえ同じ「高ストレス率10%」という結果であっても、
その背景には職場ごとに異なる人間関係・文化・組織構造があります。
講演では、
- 集団分析結果の読み解きで起こりやすい誤解
- 数字の背後にあるSOSをどうキャッチするか
- 分析結果を職場改善につなげる方法
などについてお話ししました。
普段はあまり話さないテーマですが、
「読み取りにくい集団分析結果がよく分かった」と好評でした。
グループワーク「明日からのアクション」
後半は、少人数でのグループワークを行いました。
分析結果から見えてきた職場改善の課題について、
- 職場改善の土台として、礼儀やマナーを超えた挨拶の意義
- 最も身近な承認の言葉としての「ありがとう」
- 伝え方のポイントや面談での活用法
といったヒントをもとに、すぐに始められるアクションプランを出すところまでワークに取り組んでいただきました。
どのグループも活発に意見が交わされ、とっても盛り上がって、私も楽しかったです。
“働く人の健康”を支えるために
制度としてのストレスチェックが定着してきた今こそ、
「やらなければいけない仕組み」から
「職場の健康を育てる文化」へと進化させるタイミングだと感じます。
千葉での生活ももう30年。
すっかり千葉LOVE💚となったこの地域で、これからも地域の皆さんとともに、
働く人が安心して力を発揮できる職場づくりを支えていきたいと思います。
