長野県の保健師の皆さまに向けて、
「しなやかな保健師であるために」をテーマに
お話しする機会をいただきました。
当日は台風🌀の接近が心配されていましたが、
午後からの移動だったこともあり、
大きな影響もなく無事に到着することができました。
今回の研修では、拙著📚『心を病む力』の内容もベースにしながら、
保健師として、支援職として、
まず自分を大切にすることの意味についてお話ししました。
おかげさまで盛況のうちに終了し😊、
持参した『心を病む力』10冊も完売しました🎉
今回は、研修の内容を少しだけお伝えします。
変化の大きな時代だからこそ
保健師の仕事は、人の健康や暮らしに深く関わる仕事です。
地域の方、
職場で働く方、
組織の中で困っている方。
さまざまな人の人生に触れながら、
必要な支援を届けていく仕事でもあります。
一方で、保健師を取り巻く環境は、
大きく変わっています。
多様化する相談内容、
メンタルヘルス課題の増加、
人材不足、
業務の複雑化
——そんな中で、真面目で責任感の強い保健師さんほど、
「もっと頑張らなければ」と自分を追い込んでしまいがちです。
でも、本当に必要なのは、
頑張り続けることなのでしょうか。
研修の冒頭では、まず
「こんなお悩みありませんか?」
という問いかけからスタートしました。

ひとつでも当てはまったなら、
自分をすり減らしているかもしれません。
スキルより先に大切なこと
保健師や看護職など、対人支援に関わる方は、
基本的にとても
真面目で、
責任感が強く、
人の役に立ちたい
という思いを持っている方が多いように感じます。
そのために多くの支援者は、
「スキルや資格を身につけよう」と思います。
ですが、実はそれだけでは限界があります。
どれだけスキルを学んでも、
自分自身を否定し続けていたり、
自分の感情に気づけていなかったりすると、
他者を本当の意味で受け止めることは難しくなります。
だからこそ、順番が大切です。
それが、しなやかな保健師になるための5つのステップです。

支援職ほど、自分を後回しにしやすい
保健師や看護師などの対人支援職は、
他者のためには頑張れる力を持っています。
その一方で、知らず知らずのうちに以下のようなパターンに陥ってはいないでしょうか。
- 自分の本当の気持ちを後回しにする
- 「私が我慢すれば丸く収まる」と耐えてしまう
- 常に他人を優先する
人の役に立ちたいという想いは尊いものです。
しかし、
自分をすり減らす「自己犠牲」のうえに成り立つ支援は、
いずれ限界が来てしまいます。
自分を大切にしていないと、
他者との境界が曖昧になります。
その結果、
「バウンダリー(境界線)の問題」として現れてきます。
頼まれると断れない、
本音を飲み込んでしまう、
終業後も対応してしまう
——これらはすべて、自分を大切にできていないサインかもしれません。
そこで今回の研修では、持続可能な支援の鍵となる
「バウンダリー(自他の境界線)とは何か?」
そして、
「どのようにバウンダリーを引けば、自分も相手も大切にできるのか」
についてお話しし、
自分のバウンダリーを知るワークも行いました。
自分を大切にすることが、他者を大切にすることにつながる
今回の研修で最もお伝えしたかったのは、
「対人支援職こそ、まずは自分を大切にしてほしい」
ということです。
支援者が自分を大切にしていると、
相手も大切にできるようになります。
「自分を大切にする」とは、
ありのままの感情を受け止め、
自分に対するハードルを下げ、
頑張っている自分をねぎらってあげることです。
それは甘えではなく、
長く、しなやかに働き続けるために必要なことです。
そして、5つのステップは一度やれば終わりではありません。
『自己受容→自己理解→他者受容→他者理解→スキルの習得』、
そしてまた自己受容へ。
——螺旋を描くように、
何度も何度も深めていくものです。
おわりに
保健師は、人の人生に伴走する仕事です。
自分を大切にすることは、
決してわがままではありません。
それは、人を大切にするための第一歩でもあるのです。
長野の皆さまとご一緒しながら、
あらためてその大切さを感じた一日でした。
ご参加くださった皆さま、ありがとうございました🍀


