疲れるのは、あなたが弱いからではありません
現代社会は、生きているだけでも大変です。
毎日がんばっているのに疲れが取れないのは、
あなたの努力が足りないからではありません。
環境そのものが、私たちに負荷をかけているのです。
先日、早稲田大学エクステンションセンターの講座「生きづらさの処方箋」の第2回で、このテーマをお話ししました。
この記事では、その内容と、受講生の皆さんと一緒に考えたことをご報告します。
早稲田大学「生きづらさの処方箋」とは
9月30日から、早稲田大学エクステンションセンターで全10回の講座が始まりました。
早稲田大学での講義は、私にとって初めての経験です。
テキストは、拙著『心を病む力』です。

テーマは、
ありのままの自分で人とつながり、
社会の中で自分らしく生きる。
次のような内容を学びます。
- 生きづらさを感じるメカニズムの理解
- 過剰適応(周囲や社会に合わせすぎて、自分をすり減らしてしまうこと)
- バウンダリー(自分と他人の間にある心の境界線)
自分も人も大切にして生きるためのヒントを、レクチャーとワークの両方で探っていきます。
受講生の皆さんと一緒に考える形式の講座です。
現代社会を特徴づける「5つのキーワード」
第2回のテーマは、「現代社会は、なぜこんなにも生きづらいのか?」でした。
その答えを探るために、現代社会を特徴づける5つのキーワードを取り上げました。
- 暑すぎる:気候変動による、厳しい暑さ
- 速すぎる:次々と変化する社会
- 知りすぎる:絶え間なく流れ込んでくる情報
- 人に出会いすぎる:SNSなどを通じて、かつてないほど多くの人とつながる日常
- 生体リズムから離れすぎている:身体が本来持つ睡眠や活動のリズムとは、かけ離れた生活
こうして一つひとつ見ていくと、
現代社会で生きること自体が、
かなりの「無理ゲー」(クリアするのが難しすぎるゲームのような状況)です(笑)。
しかも私たちは、
その環境の中で毎日仕事をし、
家事をこなし、
人間関係にも気を配っています。
そりゃあ、疲れるよね。
生きづらさを感じるのも、無理はないよね。
講義では、そんな話を受講生の皆さんと共有しました。
生きづらさは「自分のせい」とは限らない
何かがうまくいかないと、私たちはつい自分に原因を探してしまいます。

自分の努力が足りないのかな

もっと頑張らなきゃ
けれど、生きづらさは必ずしも、
その人自身の問題ではありません。
私たちを取り巻く環境と、環境との関係性が、
生きづらさを生み出している場合もあるのです。
そう考えると、自分への見方が少し変わりませんか?
これほど大変な時代を、
毎日なんとか生きている。
それだけで、十分に頑張っているのだと思います。
今日の自分に「セルフよしよし」を
だからこそ、今日一日を過ごした自分に、こう声をかけてあげてください。


「今日もよく頑張ったね」
私も、自分にそう伝えたいと思います。
この講座では今後も、生きづらさを「個人の問題」としてだけでなく、
社会や他者との関係からも見つめていきます。
自分らしく生きるためのヒントを、これからも探していきます。
受講生の皆さん、第2回もありがとうございました。
次回も、一緒に「生きづらさ」について考えていきましょう。
