人類は弱いからこそある戦略を取った

ウエタニミレイです。

少し前の話になるのですが、皆さんは8日に放映されたNHKスペシャルをご覧になりましたか?

全3回に渡り、人類誕生の謎を解き明かす、というシリーズです。
最近、女子に人気の高橋一生さんがナビゲーター♪

私が学校で教わった頃は北京原人とかアウストラロピテクスとかネアンデルタール人が歴史の主役だったという記憶がありますが、最近では最新の研究と相次ぐ新発見で人類の歴史は次々に塗り替えられているそうです。

「およそ700万年前にアフリカで誕生した人類は、その後、いくつもの種に枝分かれし、誕生と絶滅を繰り返しながら進化してきた。最新の研究によれば、分かっているだけでもおよそ20種もの人類が地球上に暮らしていたと考えられている。時には複数の人類種がすみわけて共存し、あるいは熾烈(しれつ)な生存競争を繰り返していたという。」 ~NHKスペシャル公式HPより

私たち人類のご先祖さまは肉食獣に比べれば肉体的には圧倒的に弱く、厳しい自然の中で飢餓に見舞われることもありました。

常に絶滅の危機と隣り合わせともいえる過酷な環境の中で、数々の偶然と幸運に導かれ、なんとか生き残った人類の祖先たちはその逆境をバネにして進化していくのです。

そのカギは、石器という道具、そして仲間と協力する集団の力です。

私はいつもアドラー心理学をお伝えする時に「人間は個としては弱いので仲間と協力して社会を作ることで生存することが可能になり、歴史をつないできたのです」と説明していますが、まさしくそのようなことが番組でも言われていました。

人類の歴史を紐解いた時に「協力」がキーワードだとすると、現代の人間が協力よりも競争を選択するならば、長期的に見れば私たち人類の生存は危ういのではないかという危機感が私にはあります。

大げさに聞こえるかもしれませんが、実際に世界を見渡せば、つい最近のシリア爆撃のようなことも起こっています。

自分が正しい、相手が間違っている、と私たちがそれぞれに正義だと考えることを競合的にぶつけ合う結果が戦争なのです。

戦争は勝っても負けても人類にとっては無益なことです。

そして、そんな戦争の種は私たちの身近な日常にも潜んでいます。

家庭や会社やその他の場所で「誰それが悪い」「誰それはおかしい、間違っている」というような会話は日常的に繰り広げられています。

何が正しくて何が間違っているという視点ではなく、私たち人類にとって何が有益なのか、どのように選択するのが建設的なのか、
仲間である人類のために自分には何ができるのか、と私たち一人ひとりが協力的な態度を作っていくことが人類がこの地球で生き上手いくために必要なのです。

とは言え、私たちが日常生活の中でできることは小さなことです。

身近にいる大切な人たちの存在に感謝すること。

誰が正しくて誰が間違っているとジャッジするのではなく、自分が置かれている環境でみんなの幸せのために小さくても自分にできることを選択すること。

この先の未来に生きる私たち人類の仲間に想いを馳せること。

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私たち人類が今まで命をつないでくることができたのは、ご先祖さまが仲間と協力することを選択した結果だということを忘れないでいたいと思います。

「人類誕生」第2回は5月13日(日)ですよ~。

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