もっと自分のことを分かってあげていたら…

 

マネジメント研修とか組織風土改革のコンサルティングでは、

人に共感したり、理解したりするよりも先に

まずは自分を受け入れて、自分のことを分かってあげてくださいねー

とよくお伝えしています。

私なりの説明だと

自己受容⇒自己理解⇒他者受容⇒他者理解⇒スキルの習得

という順番で進めていくと持続可能な人生が送れると考えています。

 

でね、この最初の段階の自己受容と自己理解のためには

「自分に気づく」とか「自分に意識を向ける」ということが必要なのですが、

「自分に意識を向ける」ということが伝わる人と伝わらない人とに分かれるなぁと感じます。

 

 

いろいろと試行錯誤した結果、最近は「自分に興味を持ってあげてねー」とお伝えしていて、

この表現だと、「自分に意識を向ける」よりも伝わっている感じがします。

 

それでもまだまだ「あの人がこうだから」とか「環境がこうだから」みたいな感じで

自分以外のことばかりに目が向く人も少なくないのですが、

他の人や周りの環境がどうであっても

自分とは24時間365日付き合っていかないといけないんだから、

もっと自分のことを見てあげて欲しいなぁ、

もっと自分のことを分かってあげて欲しいなぁ、

あなたが他の人のことばかり考えている間、

あなた自身の人生はお留守になっちゃってるんだよー 、

その間は誰があなたの人生を生きてくれるのー、

と、感じます。

 

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今でこそ私は自己受容、自己理解ということをいろんなところでいろんな形で伝えていますが、

昔は本当に自分のことがよく分かっていませんでした。

そもそも、自己理解とか自己分析って自分ひとりではできないんです。

 

私がアドラー心理学を教わった野田俊作先生は

「自己分析を自分ひとりでやろうとすることは

自分の髪の毛を引っ張って空を飛ぼうとするようなものだ」とおっしゃっていました。

つまり、不可能ってことなんだよね。

 

自分を分かってあげようとすると、

あまり見たくない部分とか弱い部分とかも見ることになるので、

そんな部分を人に知られたくなくて、

私はずいぶん長い間、ひとりで自分のことが分かったつもりになっていました。

 

その結果、まずは職業選択でつまづきました…。

今思うと謎すぎるのですが、キャリアのスタートを

自分には全く適正のない外科系の教室に入るところから始めてしまったんですね。

能力も適性もないことはすぐに分かり、

それなりに大変な想いをしながら、

周りに迷惑も掛けながら、

内科系に転科してみましたが、

「科を変えてもダメなんだ」

「私には臨床が向いてないし、やりたいことではないんだ」と気づいて

どん底に突き落とされたような気持ちになるまで、そう時間は掛かりませんでした。

 

臨床医自体はとてもやり甲斐のある素晴らしい仕事なのは間違いありません。

でも如何せん、私には適性がなさすぎたし、やりたいことではなかった…。

その結果、抑うつ状態、過食嘔吐、アルコール使用障害になり…。

今の時代には信じられない20年近く前の大らかな時代の話ですが、

軽い急性アルコール中毒になり、勤務している病院で先輩ドクターに

何度も点滴してもらいました…。

黒歴史すぎる!

 

時代とともに、

医学部を出ても臨床医をやらないという選択は少しずつポピュラーになってきています。

でも、あの当時、

臨床医を辞めたのは大きな決断だったし、

「辞めるのはもったいない」と多くの人に言われたし、

臨床医ができなかった自分、途中離脱した自分を責めたり、

ずいぶん長い間、劣等感を引きずったりしていたけど、

改めて今思い出してみると、

あの状態で続けるのはムリだったし、

もしもあの状態でも「臨床医を続けろ」という人がいたら

(そんな人はいなかったけれど)

モラハラ?だよなーって思います。

 

 

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今は本当に自分らしいオリジナルの人生を歩めるようになったなぁと感じる瞬間が多いですが、

それもこれも、あの暗い時代があったからだよなぁと

昔の自分に「ありがとう」「よくがんばったよね」と言ってあげたいです。

 

でもまぁ、そんなに苦しまないで自分のことを分かってあげられていたら、

もっと違う人生だったよなー

こんなにキャリアで苦しむこともなかったよなーと思うこともあるワケで。

 

そんなわけで、今月の月例勉強会には

外部講師をお迎えし、自分を知り、自分に合ったキャリアを考えるセミナーを企画しました!

7月24日(日)13時半~16時半『親と子で考えるキャリアセミナー』

私ももっと若い頃にこういう話を聞けていたら、

たくさんの壁にぶつからずに、

早いうちから自分に合った人生を歩めていたかもしれないなぁと思います。

 

 

講師の石塚毅さん が発信される企業の採用とか人材の話はとっても面白くて、

とくにこのコラムは毎号楽しみにして欠かさず読んでいます。

 

なによりも自分自身が受講したくて企画したセミナーなのですが笑、

よかったらぜひご一緒しませんか^_^

 

 

 

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